買取店にアクセサリーやブランド品を持ち込んだ際、『真珠は値段がつかない』と言われた経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
これまでは、状態や品質の良い真珠であっても、専門知識を要する真珠の買取を行う業者が限られており、断られるケースが一般的でした。
しかし最近では、真珠の中古相場は右肩上がりで上昇中。
・なぜ真珠は値段がつかないと言われてしまうのか知りたい
・高く売れる真珠はどのような真珠なのか知りたい
・どこの買取屋さんに持ち込めばいいか知りたい
このような疑問や悩みを抱えている方に向けて実際にどういった真珠が値段がつかないのか。また、高く買取された真珠の事例を
買取体験談と交えて解説していきます。
真珠の買取依頼を考えている方は、ぜひご一読ください。
なお、古い真珠は買い取りできないという疑問に関しては、以下の記事をご覧ください。
古い真珠の買取は値段がつかない?買取できない理由や高く売るコツを解説
1.『真珠買取は値段がつかない』は過去の話。
過去の買取事情と今の相場動向
『真珠は値段がつかない』こう思われている方はとても多いのではないでしょうか。
それもそのはず、10年前はどこの買取屋さんも「真珠は売れないもの」という認識で買取を断るお店は少なくありませんでした。
しかしながらここ数年で真珠の生産量と取引価格が大きく変わりはじめます。
こちらのデータをご覧ください
真珠の生産量は年々減少傾向にあります。
生産量が大きく減ってしまった理由は、原因不明ウイルスによるアコヤ貝の稚貝の大量死です。全国生産量1位であった愛媛県では2019年をさかいに3年連続して大量に死ぬ被害が出ています。
いっぽうで真珠の取引価格は年々上がり続けています。海外需要が強まり、真珠の輸出量は2倍に増加。取引価格上昇の理由として、「日本産アコヤ真珠」の世界的なブームが挙げられます。
特に中国の富裕層の間で、最高級の日本産真珠が地位の象徴として人気を集めています。円安の追い風も受け、海外バイヤーからの需要が急増。
近年では真珠に特化した買取屋の出店もあり、真珠市場は賑わいを見せています。
(仮現役査定士のコメント➡実際に現場でお買取りしていても他社で買取を断られた真珠が銀座リパールでは高価査定されたということもあります。あきらめずにぜひ一度真珠買取専門店「銀座リパール」をご利用ください。)
買取の依頼はまだまだ少なく「真珠は二束三文にしかならない」「値段がつかない」というイメージが根強いと感じています。真珠は劣化しやすい宝石なのでぜひ一度買取に出してみることをおすすめします!
2.真珠に「値段がつかない」と言われてしまう5つの理由
①ホンモノの真珠ではなくイミテーションパール(偽物の真珠)である
買取をおこなっているといちばん多いのがこのパターン。本真珠と思って持っていったものの買取を断られることも少なくありません。一般的に「イミテーション」や「フェイクパール」とよばれることが多いアイテムです。
「わざわざ時間をかけて買取店へ行ったのに断られた。」と無駄な時間を過ごす前にこちらの記事で本物真珠なのかどうか確認してみましょう。
本真珠でもイミテーション扱いされることも・・
本真珠であっても、イミテーションという扱いを受けることがあります。筆者が大手ブランド買取店数社に買取へ持ち込んだ際に、「真珠に値段がつきます」とはっきり伝えてきた会社は一社のみでした。実際にセカンドストリートでもミキモトのネックレスが550円で売られていた事例もあり、どれだけ価値の高い真珠であっても売る場所によって損をしてしまうお客様が後を絶ちません。
②安価な淡水真珠である
ひとつの貝から一粒しかとれないあこや真珠と違って、淡水真珠は安価で大量生産が可能なため新品の購入時価格が安くなりがち。新品で安いものは中古相場でも安くなるため、淡水真珠は買取を断られるケースも珍しくありません。現在では高品質の淡水真珠が登場し、素人には判別が難しいため真珠専門の買取店で鑑定してもらうのがおすすめです。
真珠買取専門店「銀座リパール」では真珠の無料鑑定を実施中!
真珠検定ジュニアアドバイザーの資格を保有する専門の鑑定士が鑑定するため、真珠の種類を正確に判別できます。「淡水真珠だと思っていたけど、実は希少な真珠だった。」など高価買取につながった事例もございますのでぜひ一度お気軽にご相談ください。
③価値のある種類ではあるが品質が低い
真珠の価値は種類、サイズ、傷の有無、照りの良さ、巻きの厚さなど様々な条件によって決まります。黒蝶真珠や白蝶真珠は比較的手に入りづらく高価品になりがちですが、バロック形(いびつな形)の場合、きれいなものと比べて3分の1の価格で売れてしまうなど「新品価格が高い=中古も近い値段で売れる」などと考えてしまうと予想金額を下回ったときに大きなショックを受けるかもしれません。
④品質が高い真珠ではあったが劣化してしまっている
あこや真珠は「生きた宝石」であり品質に関しても千差万別。購入前からどんどん劣化が進んでいます。正しい保管条件をクリアしないと真珠が黄ばんでしまったり、割れやヒビにつながるなど大切な真珠が時間の経過とともに劣化していくのです。「しっかり保管していればよかった」と後悔する前にこちらの記事で真珠が劣化するNG行動をチェックしてください。
⑤中古市場での需要が低い
日本では古くから冠婚葬祭の場面での利用がメインとなっていました。出番が少ないがゆえに「とにかく1本持っておけばいい」というのが多数派の意見。ただ、近年では中国をはじめとした国々でカジュアル利用が目立つようになり一気に需要が増加。とくに『日本産のあこや真珠』は世界的に見ても品質がよく世界中から熱視線がおくられています。真珠は生きた宝石であり劣化がどんどん進むため相場が上がっているいまが売り時なのです。
3.高価買取が期待できる真珠の種類を徹底解説
①アコヤ真珠
日本で「真珠」といったらもっとも印象強いのがこのアコヤ真珠。アコヤ真珠は主に日本で養殖され、アコヤ貝から採取されます。サイズは2〜10mmと比較的小さめです。白やクリーム色が基本で、ピンクやシルバーの色調も見られます。特徴は真円率の高さと強い光沢、滑らかな表面です。真珠層が薄いため光の透過性が高く、独特の輝きがあります。品質は光沢(テリ)、巻き(真珠層の厚さ)、キズの有無、形、色調で判断されます。日本産は特に高品質で「日本真珠」として国際的に評価されています。
②黒蝶真珠
黒蝶真珠は主にタヒチ周辺で養殖される高級真珠です。黒蝶貝から採取され、8〜18mmの大粒サイズが特徴です。純粋な黒ではなく、グリーン、ブルー、ピーコックなどの虹色の輝きを持ちます。完全な真円は稀で、セミラウンドやドロップ形状が多いです。品質は光沢、表面の状態、真珠層の厚さ、形状で判断されます。高品質なものは深みのある光沢と鮮やかな色彩を持ち、キズやシミが少なく、真珠層が厚いものほど価値が高いです。
③白蝶真珠
白蝶真珠は、主にオーストラリア北部、インドネシア、フィリピン、ミャンマーなどの南太平洋地域で養殖されています。白唇貝(シロチョウガイ/Pinctada maxima)から採取され、サイズは一般的に9〜20mmと大粒です。
特徴としては、クリーミーホワイト、シルバー、ゴールドなど様々な色調があり、特にゴールデンパールは非常に希少で価値が高いです。光沢が強く、真珠層が厚いため、深みのある美しさを持っています。黒蝶真珠同様、完全な真円は稀で、セミラウンドや楕円形が多く見られます。
品質は、光沢の強さ、表面の滑らかさ、真珠層の厚み、形状の美しさで判断されます。特に色調の均一性と深みが重要な評価基準となります。南洋真珠とも呼ばれ、その大きさと独特の輝きから、高級ジュエリーとして世界中で珍重されています。
4.買取を断られることが多い真珠の種類を紹介
①淡水真珠
②イミテーションパール
イミテーションパールは人工的に作られた真珠の模造品です。主にガラス、プラスチック、セラミックなどの素材に真珠のような光沢を持つコーティングを施して製造されます。天然真珠やカルチャードパールよりも軽く、冷たい触感があり、均一な色と光沢を持つことが特徴です。重さや歯での軽い摩擦テスト(本物は少し砂っぽい感触がある)で見分けられます。価格が非常に安価で安定しており、アレルギー反応が少ないという利点があります。しかし、コーティングは時間とともに劣化し、本物のような深みのある輝きは再現できません。
4.高く買い取ってもらえる真珠の特徴を紹介!
①鑑別書付きの真珠
ホンモノの真珠であることを証明するのが鑑別書。真珠に詳しくない査定員にあたると鑑別書がないだけでニセモノ判定されることも。購入時に鑑別書がついている真珠はある程度品質が良いものが多いため新しい真珠を購入する際にもおすすめです。『真珠総合研究所』と『真珠科学研究所』の表記がある鑑別書は需要が高いので確認してみてください。
②大きいサイズ(8㎜以上)のあこや真珠
サイズが大きい真珠は生産が難しいため高価買取されやすいです。前述の鑑別書がついた8㎜以上の真珠には10万円を超える買取価格がついた事例も。サイズが大きければ大きいほど需要が増え、価格も高くなる傾向にあるので普段使いしづらい大きい真珠をもってる方は真珠専門買取店でぜひ一度見積もりしてもらいましょう。
③ミキモトやタサキの真珠ネックレス
真珠好きに知らない人はいないくらい真珠製品のトップブランドであるミキモトとタサキ。1年間で複数回製品の値上げをおこないブランド価値は年々向上しています。国内外から需要があり、中古でも高く買い取ってもらえます。証明書などの付属品がなくても全国で糸替えなどのメンテナンスが受けられるのも人気である理由のひとつです。
タサキやミキモトの刻印をおぼえましょう。
タサキやミキモトの刻印を見逃すお客様がかなり多い印象です。刻印があるものとないものでは価格に雲泥の差が生まれます。留め具についている場合がほとんどなので、これらの刻印に要注目です。留め具の種類によってはわかりづらい部分に刻印が入っていることもあるので一度探してみましょう。
④留め具に「K14WG」や「K!8」などの刻印がある
真珠自体に価値がなくても貴金属として買い取ってもらえるのがこのパターン。真珠が劣化していても地金が使われていれば誰が見ても高く買い取ってもらえるので買取に出す前に確認してみましょう、地金が使用されている真珠は品質が良い傾向にあるため思わぬ高価買取につながることもあります。
⑤白蝶真珠や黒真珠(黒蝶真珠)など大きなサイズの真珠
ブランドや真珠の種類によっては高価買取を期待できます。その代表例として白蝶真珠と黒蝶真珠は買取価格が高くなる傾向があります。あこや真珠と比べてもせいさんりょう希少性が高いゆえに、10万円以上で買い取られた事例も。いっぽうで品質が悪いものでも購入時価格が30万円を超えるものがほとんどのため中古での買取価格とかなり差が出ることも珍しくありません。
5.現役の真珠買取査定士が教える4つのチェックポイント
①定期的にメンテナンスがされているかどうか
私たちを魅了するうつくしい真珠はたんぱく質とカルシウムと若干の水分で構成されています。人間がムシムシしたりジメジメした気候が苦手なように、真珠も高温多湿な環境を嫌います。保管する際は専用のパールキーパーに入れたり、使用後にクロスで汗を拭くなど真珠に適した環境に整えてあげることで真珠本来の美しさを保つことができます。
定期的に糸替えをおこないましょう
ネックレスの糸が緩んでいると着用したときに見栄えが悪くなるほかに、破損の原因となります。また絹やポリエステル製の糸であれば吸湿性があるため着用時の汗による湿気をとってくれる役割を果たします。時間が経つにつれその効果は弱まっていくので定期的な糸替えがおすすめです。
②傷はどれくらいあるか
真珠には成長過程でつくキズと、加工過程でつくキズ、そして使用中につくキズがあります。成長過程や加工過程でつくキズは販売価格に影響し、傷が多ければ多いほど安価になる傾向にあります。当然、使用中につくキズも買取価格が安くなる原因になってしまい、思っているよりも安い金額になるのです。ダイヤモンドなどの鉱石とちがい、「有機物」なので硬いものに触れると傷が入りやすいというのも真珠の特徴です。
③ツヤツヤと光沢感のある真珠かどうか
真珠のいちばんの魅力はなんといってもツヤツヤとした光沢感です。その光沢感を説明するのに欠かせないのが「巻きの厚さ」です。真珠はまん丸に削られた貝殻を中心にして真珠の層が巻きついてできます。層が厚ければ厚いほど光沢感(テリ)が強くなります。いっぽうで層が薄いと白く濁ったような見た目になるため安くなってしまいます。
④真珠の形状がそろっているか
真珠の形状といわれたらどんな形を想像しますか。きれいなまん丸の形をした真珠でしょうか。それくらいまん丸かどうかは真珠にとって重要です。最近ではいびつな形の真珠(バロック型)が個性を生み出してくれると人気ですが、ミキモトやタサキを見る限り形のきれいな真珠の人気が今後も落ちることはないでしょう。
⑤古い真珠かどうか
真珠はどれだけ丁寧に保管していても経年劣化していきます。購入時の証明書があれば、生産からどれだけの時間が経っているかの証明にもなるのであわせてとっておきましょう。ただ、もともとの購入時価格が高ければ品質のよい真珠の可能性があるので「古い真珠」だからといってあきらめる必要はありません。ぜひこちらの記事を見てご自身の真珠が劣化しているのかどうかを確認してください。
6.真珠を高価買取してもらう際の注意点
①同じ真珠であっても買取業者によって買取価格が異なる
「きれい」の感じ方は人それぞれ。真珠の美しさを評価するポイントはあれど、それが実際にいくらで売れるかを把握できている鑑定士は意外に少ないのです。真珠のような価格を調べづらいものほど、真珠を得意とする鑑定士に査定してもらうことが重要です。大切な真珠を二束三文で買い取られたら悲しいですよね。複数の業者で見積もりをとったり、真珠専門の買取店で査定してもらいましょう。
②鑑定書がないと買取を断られる可能性
鑑定書がないと買取を断られることも少なくありません。真珠の中古相場が安くなってしまう理由のひとつに偽物の真珠が大量に流通していることが挙げられます。本物と偽物を見分けられない鑑定士は、その場で買取を断るか、相場とはかけ離れた安い価格で買取される事例は珍しくありません。鑑定書を取得するか、しっかりと真珠の価値を評価できる鑑定士がいるお店を利用しましょう。
③付属品をそろえて持ち込む
箱やケースなども査定額が上がる要因のひとつになります。なにより大切に保管していたという印象をもつほか、
④真珠以外の貴金属などの商品を持ち込む
真珠以外の商品を持ち込むことで高価買取してもらう可能性が高まります。真珠以外の高価品をもっていくと鑑定士から見れば「この真珠も高級品ではないのか」という視点を持つからです、まとめて買い取るからこそ1点で持ち込んだ時と比べて少しでも高く買い取ってあげたいというのが鑑定士の本音でもあります。
7.思わぬ高額査定が出た真珠の事例を3つ紹介
①親戚から譲ってもらったネックレスが実はミキモトやタサキのブランド品だった
利用する場面が少なく親戚から譲ってもらった真珠の買取を依頼されたお客様からの商品です。よく見るとミキモトの刻印がはいっておりなんと査定額10万円のお値段がつきました。
②遺品整理していたところに出てきたおもちゃみたいな真珠が高額査定
使用できる場面がかなり限られるこちらのネックレス。ベビーパールとよばれており生産量はなんと全体の1~3%ほど。カジュアルなシーンでもよく使われ一定の層から人気があることに加え、留め具にK18が使われておりそちらも高価査定の決め手になりました。
③糸がきれてボロボロになった真珠が高額査定
「こんなものに値段がつかない」とお持ち込みいただいたこちらの商品。しっかりと鑑定させていただいた結果、黒蝶真珠のネックレスということが判明。よそで一度買取を断られたものの諦めきれずに持ち込んでいただいたそうです。真珠買取専門店「銀座リパール」だからお値段をつけられた事例でした。
真珠の相場が上昇中。他社で断られてもぜひ一度真珠買取専門店「銀座リパール」へ!
ここまで真珠の種類や特徴、高価買取されやすい真珠を紹介してきましたが「他社で断られた」や「査定額が安すぎた」などの声をお客様から多数いただいております。査定・鑑定が難しい真珠であるからこそ一度真珠買取専門店「銀座リパール」をご利用していただきたいです。

