タサキ（田崎） ブローチ マベ真珠 買取 ｜約15.50mm 21.3gの買取実績

査定員のコメント

お預かりしたマベ真珠のブローチは、まさにタサキの厳格な品質基準とデザイン性を体現する、卓越した逸品でした。ブローチは、ジュエリーの中でも特にデザインの芸術性と、真珠一点の存在感が際立つアイテムです。

マベ真珠は半円真珠であり、特に真珠層（マキ）の厚みから生まれる強いテリ（光沢）と、虹色の干渉色（オーロラ効果）が最大の魅力です。お客様のお品は、真珠の内部から発光しているかのようなメタリックでシャープな輝きを持ち、表面の滑らかさ（キズの少なさ）と、真珠全体に広がる豊かな虹色のオーバートーンが確認できました。マベ真珠は、その半円の形からデザインの自由度が高く、タサキがその特徴を最大限に活かしたモチーフの芸術性が、高い評価につながっています。

京都のお客様は、ジュエリーを「美術工芸品」として、その歴史的・デザイン的価値をも評価されます。マベ真珠のブローチの価値は、真珠の「テリ（輝き）の品質」と、それを支えるタサキのモチーフの芸術性、貴金属の品位に集約されます。タサキは、真珠の魅力を最大限に引き出すよう、高品位な貴金属（プラチナやゴールド）を贅沢に使用しており、その貴金属の資産価値も今回の査定額に大きく反映されています。

特に、このブローチは、真珠の表面に目立つキズがほとんど見当たらなかったこと、また裏側のピンや金具の機能が健全であったことは、大切に保管されていた証拠であり、最高額査定の重要な要因となりました。タサキのマベ真珠ブローチは、時を超えて価値を保ち続けるジュエリーです。今回の査定額は、その最高品質としての稀少性と、世界のジュエリー市場での強い需要を反映したものとなります。

査定ポイント

私たちプロの査定員が、お客様のタサキのマベ真珠のブローチの価値を判断する際、その稀少な真珠の特性とタサキというブランドの付加価値に基づいた、極めて厳格な専門基準で価格を決定しています。以下の5つの評価基準を具体的に解説いたします。

1. 「テリ（輝き）」の強さと「虹色の干渉色」

マベ真珠の最大の価値は、真珠層が分厚いことによるメタリックで強いテリと、真珠全体に広がる虹色の干渉色（オーロラ効果）の豊かさにあります。

• チェックポイント： 真珠全体を回転させ、表面に光がシャープに映り込む強いテリがあるかを確認します。虹色のオーバートーンが色鮮やかで、均一に広がっているかを厳しく見ます。

2. 真珠の「サイズ（大粒性）」と「形状の均一性」

マベ真珠は、その大きさ（サイズ）が評価を大きく左右します。また、台座に収まる半円のドーム形状が均一であることも重要です。

• チェックポイント： 真珠の直径（サイズ）を精密に計測し、大粒であるかを確認します。真珠のドームの高さとカーブが歪みなく均一であるかを厳しく見ます。

3. モチーフの「芸術的価値」と「貴金属の資産価値」

ブローチの査定において、真珠の品質と並んで最重要視されるのが、デザインモチーフの価値です。タサキの貴金属細工の緻密さとモチーフの芸術的価値を評価します。

• チェックポイント： モチーフに施された彫金や線細工の緻密さをルーペで確認します。ブローチ全体の貴金属の総重量を測量し、地金価値も評価します。裏側の金具に打たれたタサキのブランド刻印と貴金属の品位刻印が鮮明にあるかを確認します。

4. 裏側の「ピンと留め金具」の機能性と安定性

ブローチの機能の中核であるピン（針）と留め金具の耐久性は、ブローチの実用的な価値を左右します。

• チェックポイント： ピンの先端が曲がっていないか、ロータリーキャッチがスムーズに回転し、しっかりとロックされるかを確認します。真珠が台座にぐらつきなく強固に固定されていること。接着部分の変色がないかも確認します。

5. 「瑕疵（キズ）」の極めて少ない完璧な表面

マベ真珠は平らな面（台座に接着される部分）があるため、表面（ドーム部分）の瑕疵（キズ）が少ないことが最高級品の証明です。

• チェックポイント： 高倍率のルーペを用い、真珠の表面全体に、エクボ（天然の凹み）や擦り傷などの瑕疵がないかを徹底的にチェックします。特に、真珠層に達する深いキズの有無を厳しく見ます。