ピアス・イヤリング ケシ真珠 買取 ｜パールイヤリングの買取実績

査定員のコメント

この度は、ケシ真珠（ケシパール）のピアス・イヤリングの買取査定についてお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。

ケシ真珠（ケシパール）は、真珠貝の体内で人工的な核を入れずに天然の異物によって偶然に形成された、非常にユニークで希少な真珠です。アコヤ貝、南洋貝、タヒチ黒蝶貝など様々な貝から生まれるため、色やサイズ、形状のバリエーションが豊富ですが、最大の特徴は、核がない（または極めて微細な核のみ）ために、真珠層がすべて天然の真珠層のみで構成されている点です。これにより、真珠層の「巻き」が極めて厚く、独特の深く強いテリ（光沢）と、唯一無二のバロック形状を持つことが、最大の魅力となっています。

買取市場において、ケシ真珠は一般的な真円の真珠とは異なり、その「天然の造形美」と「希少なバロック形状」が評価の対象となります。特に、市場での流通量が少なく、テリが極めて強く、形状が個性的な大粒のペア珠は、アートピースとしての価値が非常に高く、高値で取引されています。これは、天然の要因によって偶然生まれるケシ真珠の生産量が、一般的な養殖真珠に比べて極端に少ないためです。

ケシ真珠のピアス・イヤリングの査定は、「真珠の天然の品質と唯一無二の形状」、「左右の真珠のペアとしての同調性」、そして「金具の貴金属の資産価値」という三つの側面から総合的に評価されます。特に、真珠のテリ、サイズ、そしてペア珠としての造形の統一性が査定額を決定づける重要な要素となります。また、金具に多く使われるPt900/Pt950（プラチナ）やK18（18金）などの貴金属は、現在の地金高騰相場の恩恵も受けられます。お客様のピアス・イヤリングが持つポテンシャルを最大限に評価し、最新の相場に基づいた公正な査定額を算出いたします。

査定ポイント

ケシ真珠のピアス・イヤリングの査定額を決定づける、特に重要な4つの評価基準について、詳細に解説します。

１．真珠の品質とペアとしての同調性（最重要）

ピアス・イヤリングは左右一対で着用されるため、個々の品質とペアとしての完璧な統一感が最も重要視されます。

• ペア珠としての同調性（統一感）: 左右の真珠の色調、テリの強さ、サイズ、そしてバロック形状の方向性・曲線が、肉眼で見て判別できないほどに完璧に一致していることが最高評価の絶対条件です。ケシ真珠は特に形状に個体差が出やすいため、完全に揃ったペア珠は非常に希少価値が高いです。
• テリ（輝き）の深さと強さ: 核がないため、真珠層の奥からにじみ出るような、力強い金属的な光沢（テリ）が求められます。テリが鮮明で強い真珠は、真珠層の密度の高さを示すものであり、査定額に決定的な影響を与えます。
• 形状（造形美）と希少性: ケシ真珠はバロック形状ですが、その中でも「シワが少なく、滑らかで、有機的な美しい曲線を描いている」形状のペアが特に高く評価されます。
• サイズと巻き: 真珠層のみで構成されているため、巻きは非常に厚いことが前提ですが、特に大粒であるほど、その希少性が増し価値が高まります。大きなケシ真珠は天然でできる確率が低いため、査定額が飛躍的にアップします。

２．真珠の表面状態と色調

真珠表面の滑らかさと、キズ・劣化の有無が評価されます。

• キズ・表面欠陥の有無: ケシ真珠は天然のシワやエクボが許容されますが、目立つ位置に深いキズ、クラック（ひび割れ）、欠陥がないかが厳しくチェックされます。特に着用時に顔周りで目立つ部分の瑕疵は評価に影響します。
• 色調: 使用されているケシ真珠が、アコヤ系（ホワイト、クリーム）か、タヒチ系（ブラック、グレー）か、南洋系（シルバー、ゴールド）かによって市場価値が異なります。特に濃いゴールドやブラック系は高値になる傾向があり、この色調が左右で完璧に揃っていることが重要です。

３．金具（地金）の価値とデザイン性・機能性

真珠を支える金具の資産価値とデザイン性、機能性が評価されます。

• 地金の種類と重量: 金具の素材がPt900/Pt950（プラチナ）やK18（18金）である場合、現在の相場に基づいて貴金属の重量が査定額のベースとなります。金具の総重量は、査定額の安定性を高めます。
• デザインの芸術性: ケシ真珠のユニークな形状を最大限に活かした芸術的またはモダンなデザインは、デザイン料として高いプレミアムが加算されます。
• 脇石（ダイヤモンド）の品質: メレダイヤなどの脇石が使用されている場合、その宝石としての品質（カラット、カラー、クラリティ、カット）が専門的に評価されます。高品質な脇石は、製品全体の価値を大きく押し上げます。
• 金具の機能性: ピアスの場合、ポスト（軸）の曲がりやキャッチの緩みがないか。イヤリングの場合、ネジやクリップのバネの強さや緩みがないか、変形していないかなど、実用上の機能性が厳しくチェックされます。機能不良や変形は大きなマイナス査定となります。

４．コンディション（劣化状態）と付属品の完全性

最終的な買取価格は、真珠と地金の現物の状態と付属品の有無によって大きく左右されます。

• 真珠の変色・劣化: 経年による黄ばみや白濁、真珠層のテリの消失が見られる場合は、大幅なマイナス査定となります。真珠は汗や化粧品、整髪料に弱いため、適切な保管が求められます。
• 地金のキズと歪み: 金具に深いキズや、使用による変形（歪み）がある場合は、買取後の修理コストを考慮し減額対象となる可能性があります。ピアスのポスト部分のサビやイヤリングのクリップ部分の変色もチェックされます。
• 付属品の完全性: 購入時の鑑別書（ケシ真珠であること、天然であることの証明）や、純正ケース、保証書などが揃っていると、製品の信頼性が高まり、査定額が最大限にアップします。鑑別書は、その真珠が天然のケシ真珠であることを裏付ける重要な要素です。