ミキモト ブローチ 大阪 買取 ｜直径 : 約3.8cm 幅 : 約1.6cmの買取実績

査定員のコメント

お預かりしたアコヤ真珠のブローチは、まさにミキモトの伝統と洗練されたデザインセンスを体現する、卓越した逸品でした。ブローチは、真珠の品質に加え、モチーフの造形美と貴金属細工の緻密さが最も問われるジュエリーです。

お客様のお品に使用されているアコヤ真珠は、真珠層（マキ）の厚さから生まれる深く力強いテリ（輝き）を持ち、心斎橋の華やかな装いにも負けない、透明感のある上品な光を放っていました。連装されている場合は、真珠すべてのテリ、色、形状の均一性が極めて高いレベルで揃っており、ミキモトの厳格な選別基準を証明しています。

大阪のお客様は、ジュエリーを「価格に見合う確かな品質」と「時代を超えて使える実用性」として評価されます。ミキモトのブローチの価値は、真珠の最高レベルの品質と、それを支えるミキモトのデザイン、貴金属の細工の緻密さに集約されます。ミキモトは、真珠の美しさを最大限に引き出すよう、高品位な貴金属（プラチナやゴールド）を贅沢に使用しており、その貴金属の資産価値も今回の査定額に大きく反映されています。

特に、このブローチは、真珠の表面に目立つキズがほとんど見当たらなかったこと、また裏側のピンや留め具の機能が健全であったことは、大切に保管されていた証拠であり、最高額査定の重要な要因となりました。今回の査定額は、その最高品質としての稀少性と、ミキモトというブランドが保証するデザインの普遍性を反映したものとなります。

査定ポイント

私たちプロの査定員が、お客様のミキモトのアコヤ真珠のブローチの価値を判断する際、その最高級真珠の特性とミキモトというブランドの付加価値に基づいた、極めて厳格な専門基準で価格を決定しています。以下の5つの評価基準を具体的に解説いたします。

1. 真珠の「テリ（輝き）」の深さと「透明感」

アコヤ真珠の核となる評価基準です。真珠の奥底から湧き出るような力強い輝きと、真珠層を通した透明感（クオリティ）を最重要視します。

• チェックポイント： 真珠全体を回転させ、光の反射像の輪郭がシャープであるかを確認します。真珠の内側から透き通るような光沢があるかを見て、品質を評価します。

2. モチーフの「芸術的価値」と「貴金属の細工の緻密さ」

ブローチの査定において、真珠の品質と並んで最重要視されるのが、デザインモチーフの価値です。ミキモトの貴金属細工の緻密さとモチーフの芸術的価値を評価します。

• チェックポイント： モチーフに施された彫金や線細工の緻密さをルーペで確認します。真珠の配置バランスが美しく、ミキモトらしいデザイン様式が保たれているかを見ます。

3. 真珠の「カタ（形状）」と「キズ（表面の瑕疵）」

最高級アコヤ真珠は、真円（ラウンド）に近い完璧な形状と、瑕疵（キズ、エクボ、シワなど）が極めて少ない滑らかな表面が求められます。

• チェックポイント： 真珠の真円度を厳しく確認します。高倍率のルーペを用い、真珠の表面全体に、目立つエクボや日常的な擦り傷がないかを徹底的にチェックします。

4. 裏側の「ピンと留め金具」の機能性と安定性

ブローチの機能の中核であるピン（針）と留め金具の耐久性は、ブローチの実用的な価値を左右します。

• チェックポイント： ピンの先端が曲がっていないか、ロータリーキャッチがスムーズに回転し、しっかりとロックされるかを確認します。真珠が台座にぐらつきなく強固に固定されていること、特に接着の劣化がないかも不可欠です。

5. 真珠の「サイズ（大粒性）」と「貴金属の資産価値」

アコヤ真珠は、直径が大きい（大粒）ほど稀少性が高まります。また、ブローチ全体の貴金属の総重量を測量し、地金価値も評価します。

• チェックポイント： 真珠の直径を精密に計測し、大粒であるかを確認します。裏側の金具に打たれたミキモトのブランド刻印と貴金属の品位刻印が鮮明にあるかを確認します。