カフス アコヤ真珠 買取 ｜ミキモト パールカフスの買取実績

査定員のコメント

この度は、日本を代表する最高品質の真珠であるアコヤ真珠（和珠）のカフスの買取査定についてお問い合わせいただき、誠にありがとうございます。お客様がお持ちのアコヤ真珠は、日本の温暖な海域で育まれるアコヤ貝から生まれる真珠であり、その特徴は、真珠層が緻密に巻き付くことによって生まれる深く、きめ細やかな光沢（テリ）と、特有の柔らかな干渉色（ピンクやグリーン）、そしてその真円度の高さにございます。この優雅で上品な輝きこそが、男性の袖口を格調高く飾る装飾品として、高い評価を受け続けている理由でございます。

カフスの査定においては、二粒の真珠で構成される製品であるため、真珠一粒一粒の品質に加え、左右の真珠の調和（ペアリング）が査定額を決定づける最も重要な要素となります。真珠単体の品質に加え、以下の三つの要素が特に重要となります。第一に、真珠のテリ、巻き、キズといった品質が最高基準を満たしているか、特に真円度とテリの強さ、第二に、左右の真珠のサイズ、色、テリの均一性（ペアリングの良さ）、そして第三に、金具（地金）に使用されている貴金属の資産価値と機能性でございます。特に、真珠のトップグレードである「花珠真珠」の鑑別書が付属している場合は、その品質の客観的な証明となり、査定額は飛躍的に高まります。また、カフスに使用される真珠のサイズは、大粒化が進む昨今の市場において、7.0mm以上の大粒のものが特に高く評価される傾向にございます。お客様のアコヤ真珠カフスが持つ最高品質と、貴金属および全体のペアリングの価値を最大限に評価し、最新の市場相場に基づいた公正な査定額を算出するための判断基準を、この後、詳細かつ網羅的にご提示いたしますので、ご確認いただければ幸いです。

査定ポイント

アコヤ真珠（和珠）のカフス（カフリンクス）の買取査定において、価格を決定づける主要な評価基準について、詳細かつ網羅的に解説します。

１．真珠の絶対的な品質とペアリングの希少性（テリ、巻き、真円度）（最重要項目）

カフスの価値は、使用されている二粒のアコヤ真珠の品質と、そのペアとしての完成度によって決定されます。真珠のテリは、アコヤ真珠の品質を判断する上で最も重要な要素であり、真珠層の透明感と巻きの厚さから生まれる、鏡面のようにシャープで鋭い照りを持つものが最高評価となります。光が強く反射し、光源がはっきりと映り込むほどのテリが求められます。テリが弱いと、真珠層の色が沈んで見え、評価は大きく下がります。巻き（真珠層の厚み）は、耐久性とテリの強さに直結するため、真珠層の厚さが均一かつ十分な厚さであることが必須条件です。そして何よりも、左右の二粒が色味、サイズ、テリの強さにおいて、肉眼で判別できないほど完璧に一致しているか（ペアリングが良いか）が極めて厳しく評価されます。わずかな色の濃淡やサイズの不揃いがあるだけでも、ペア製品としての評価は大きく下がります。形状は、真珠層の厚巻きを前提とした真円（ラウンド）に極めて近いものが最高評価となります。わずかな形状の歪みも減額対象となります。また、カフスに使用される真珠は、一般的に7.0mm以上のものが多く、特に8.0mm以上の大粒で高品質な真珠は、希少性が増し、高価で取引されます。天然真珠であるため全くの無キズは困難ですが、肉眼で目立たないレベルのキズ（エクボ）であること、そして真珠層に剥げや深い摩耗がないことが重要となります。

２．金具（地金）の貴金属の資産価値と機能性

真珠の品質に加えて、金具の素材と機能性が査定額に大きく貢献します。金具の素材がPt900、Pt850（プラチナ）やK18、K14（金）であることが必須であり、これらの貴金属の重量が、現在の地金高騰相場に基づき、明確な資産価値として査定額に加算されます。カフスはネクタイピンなどよりも地金使用量が多い場合もあり、貴金属の刻印が明瞭に確認できることが必要です。また、金具に装飾されている脇石（ダイヤモンドなど）の品質評価も重要です。脇石にメレダイヤやその他の天然の宝石が使われている場合、その宝石の品質を評価し、価値が加算されます。カフスの金具の変形や摩耗がないか、特に可動部分の緩みやバネの強さが正常であるかなど、構造的な機能性が厳しくチェックされます。機能不良がある場合は、着用に支障をきたすため、減額対象となります。

３．ブランドと付属品の完全性（付加価値と証明力）

最終的な買取価格は、真珠の客観的な証明と、製品全体の劣化状態によって左右されます。真珠科学研究所や真珠総合研究所など、信頼できる機関が発行した花珠真珠の鑑別書があり、真珠の品質が客観的に証明されている場合、査定額は大きく高まります。また、ミキモト、タサキなどの有名ブランドの製品である場合、ブランドの信頼性やデザイン料としてプレミアムが加算されます。真珠は汗や化粧品に弱いため、真珠表面のテリの消失、黄変（黄ばみ）、剥げ、ひび割れが見られる場合は、大幅なマイナス査定となります。カフスは日常使いで摩耗しやすいため、真珠のコンディションが厳しくチェックされます。