査定員のコメント
この度は、ミキモトのパール製品を、大阪・心斎橋の店舗までお持ち込みいただき、ありがとうございます!遠いところご来店いただいたお気持ちに、まずは心から感謝申し上げます。
早速ですが、お客様が大切にされてきたお品物を、目の前で拝見させていただきました。プロとして正直にお伝えしなければなりません。この美しい真珠(パール)は、ミキモトが誇るアコヤ真珠や南洋真珠といった「本真珠」ではなく、特殊なコーティングが施された「人工真珠」、またはお客様が仰る「マジョリカパール」と呼ばれる種類の珠でございます。
「えっ、ホンマはフェイクやったんか!」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。ミキモトは、真珠の「素材の価値」だけでなく、「ブランドとしての値打ち」も世界一です。
大阪のお客様は、「実利」と「コストパフォーマンス」に厳しい。このジュエリーは、真珠自体の資産価値は低いかもしれませんが、以下の点で必ず「値打ち」があります。
- 留め具やチェーンに用いられた貴金属(金やプラチナ)の確実な買取価格。
- ミキモトというトップブランドが保証する、時代を超えたデザインの良さ。
私たちは、「実のある価値」だけをしっかりと評価します。お客様にご来店いただいた労力に応えるためにも、人工真珠と貴金属の価値を正直に分け、透明性をもって最高額をご提示します。
大切なジュエリーに誠実に向き合い、お客様に心からご納得いただける査定をお約束しますので、安心してお任せください!
査定ポイント
私たちプロの査定員が、ミキモトの人工真珠(マジョリカパールなど)製品を評価する際に、大阪のお客様に響く「実利的な値打ち」を見極める重要ポイントを解説いたします。
1. 貴金属(地金)の明確な買取価格算出
人工真珠の場合、価格の主軸は貴金属パーツの素材価値です。ここが最も実利のある評価ポイントとなります。
- 金性刻印と正確な重量:留め具、チェーン、リング台座にある「K18」「Pt900」といった金性の刻印と、ミキモトの「M」サインを確認します。貴金属は、当日の相場に基づき、グラム単位で純粋な実利として買取価格に直結させます。
- 脇石の価値評価:もし小さなダイヤモンドやその他の宝石が使われている場合、ミキモトは脇石の品質も高いため、個別に価値を算出し、貴金属価格に加算します。大阪のお客様に納得いただけるよう、「地金価値+脇石価値」を明確にお伝えします。
2. ブランドデザインとしての付加価値
素材がフェイクでも、「ミキモトのデザイン」は普遍的な価値を持ちます。
- デザインの完成度:人工真珠を使ったジュエリーでも、ミキモト独自の洗練されたデザインは、二次流通市場で需要があります。特に、時代を問わないクラシカルなデザインや、凝った金属細工は、ブランドの付加価値として評価されます。
- 付属品の有無:ミキモトの箱、ケース、保証書といった付属品は、製品の信頼性を高め、ブランドの付加価値を裏付ける証明書となりますので、ぜひご一緒にお持ち込みください。
3. 人工真珠としての「美観」の維持
本物ではないとしても、「本物らしく見える」状態の良さは評価の対象です。
- コーティングの剥がれ・劣化:人工真珠の命である多層コーティングに、汗や経年によるひび割れや剥がれがないかを全粒にわたりチェックします。コーティングが劣化していると、美観が損なわれ、評価は低くなります。
- テリと均一性の維持:コーティングが施されたテリ(光沢)が失われていないか、また、ネックレスの場合、粒全体の色と輝きが均一に保たれているかをチェックします。状態が良いほど、「上質なフェイク」としての需要が維持されます。